第23回 全国青年の集い岩手大会


全国青年の集い 岩手大会| ありがとうございました| 講演録全文| 基調講演講師プロフィ-ル| 参考資料

平成21年 法人会 全国青年の集い「岩手大会」

平成21年11月6日(金)
「第23回全国青年の集い岩手大会」を
岩手県青年部会連絡協議会が主管となり、
盛岡市を中心に開催しました。


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全国の青年部会の皆様、ありがとうございました。

わたしたち岩手県の青年部会にとって「全国青年の集い岩手大会」を開催したことが自信と勇気そして大きな友情を得ることができました(感謝・感謝!)。

その時、部会長サミットⅡで全法連青連協顧問の田口典彦様より青年部会のバイブルとなるべき基調講演をいただきました。その全文と関連資料を改めて紹介します。

  
講演日 平成21年11月6日
講演場所 ホテルメトロポリタン盛岡ニューウイング
講演テーマ 「法人会の存在意義と租税教育」
講師 田口典彦氏
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田口 典彦 顧問・基調講演記録

平成21年11月6日(金)午前に開催された法人会全国青年の集い(岩手大会)部会長サミットⅡ(ツー)の基調講演におきまして、ご講演を戴きました内容を記録として取りまとめたものです。

本日は大勢の同志の皆様方の前で、大変僭越な事と存じますが、佐藤大会会長、内舘実行委員長より、「法人会の存在意義・租税教育の進め方」についてお話しなさいとのご指示がございまして、この場に上がらせて戴きました。

ただ今は、張会長より過分なるご紹介を戴きましたが、私は大した事は為しておりません。ただ、私は本当に沢山の素晴らしい仲間に恵まれて、この法人会活動を行えたことが、自分の人生の財産であると思っております。むしろ感謝をするのは私の方でございます。皆さん本当に有り難うございます。

人が人生について語る時、「人間努力すれば必ず報われる」と説かれる事がよくあります。しかし現実は、願い事全てが叶うということは、まず有り得ません。要領よく努力する者が必ず勝つ訳ではないし、正直者が馬鹿を見ないなどという決まりはどこにもございません。人はその生き方に迷いが生じた時、悩み、苦しみながら各々の歴史を綴って参ります。当然そこには辛い時間も存在します。しかし我々には、両親がおり、自分を温かく包んでくれる家族がいます。そして、友がいます。

法人会青年部会には共通の目的を持った同世代の多くの「友」がいます。そこに、この活動で最も有意義な良き出会いの機会と触れ合いの一時が存在します。辛い時間も共有して、喜びも共に分かち合ってくれる仲間がいる。これこそが法人会青年部会活動における最も大きな副産物であろうかと思います。様々な場面で、先輩や時に後輩からも教示を受け、お互いに職業人として人生の悩みを語り合いながら、孤独でない自分を見付けられた時、辛さも喜びに変わります。

現在、法人会の会員数は平成7年ピーク時の132万社から100万社になり、32万社減っています。青年部会員は4万7千社から約3万2千社になり、1万5千社減っています。会員数の減少に歯止めが掛からないのは、今日の経済状態もさる事ながら、法人会に魅力を感じられない、会員であることに誇りが感じられない、そもそも何をしているのかよく分からない。そう感じている人が大勢おられるのではないか、そのように思う訳でございます。即ち、法人会の事業を行う以前の問題が、我々に重く伸し掛かっているという事を認識するべきであろうと思います。

新しい仲間を募る時も、法人会が何をする団体なのか今一つ理解出来ていないとすれば、誘われて参加するものの結局よく分からないという事で退会に繋がってしまう。

現在、法人会に関する正しい情報が不足していると感じます。情報を共有するために会員各位がその立場に応じた動きをする事、今こそ、それが求められているのだと思います。とりわけ青年部会にあっては、紹介者は紹介者としての使命を果たし、先輩は先輩らしく、立場のある人はその責務を自覚して、全会員が温かく新入会員を育てていく。会員増強はまずそこから始めるべきだと思います。

自分が入会した時、自分の立ち位置も分からずに、どこに行って何をしたらよいのだろうと考えあぐねていた時、後ろからポンと肩を叩いてくれた“あの人”、「僕のそばにおいでよ」と誘ってくれた“あの人”、今我々一人一人がその時の“あの人”になっていかなければならないと思う訳であります。

そして、法人会本来の目的は何なのか、その存在意義は何なのかを、より明確に定義する必要性がございます。勿論、時代の変遷とともにその目的も存在意義も変化するでしょう。「納税道義の高揚・税知識の普及啓蒙」という原点から始まり、いつの頃からか「よき経営者をめざすものの団体」に変わり、近年は「社会貢献活動」の組織とも言われます。法人会を形容する言葉が変わってきている訳であります。

しかしながら、自分なりに解釈すれば、あくまでも「納税道義の高揚・税知識の普及啓蒙」という崇高な理念を打ち立てた組織であり、その崇高な理念に共鳴して、青年部会の扉を開けたらそこに素晴らしい地域の仲間が大勢いた。そんな素晴らしい地域の仲間がいるのならもっと多くの人を集めよう。そのための手段として社会貢献事業を行うのであれば、それは大切な事だろうと思います。しかし、我々は短絡的に街の掃除や献血だけをする組織ではない。そういう組織でありますから必然的に「よき経営者をめざすものの団体」というものが作られてくる訳であります。

50歳の定年となり卒業の出口の扉を開けた時に、掛け替えのない副産物である友情が手に入り卒業できる訳であります。時に事業に繋がったり、商売に繋がったりする事もあろうかと思います。私はそれを否定するものではないと思います。

「光陰惜しむべし。時 人を待たず。」と言われます。人生はあっという間に過ぎ去ります。

黒澤明監督、志村喬さん主演の“生きる”という映画が昔ございました。その中で、ゴンドラの歌というのを森繁久弥さんが歌っています。「命短し恋せよ乙女…」という歌です。このゴンドラの歌の中で、「赤い唇の色が褪せぬ間に、熱き血潮が冷めぬ間に、黒髪の色が褪めぬ間に、今日は再び来ぬものを。」との歌詞によって、人生の儚さ移ろいを表現しております。
「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらはす おごれる人も久しからず ただ春の夜の夢のごとし たけき者もつひには滅びぬ ひとへに風の前の塵に同じ」ご存知、平家物語の一節でございます。仏教の言葉の中にも「生者必滅会者定離」という言葉があります。出会いには必ず別れが存在し、生には必ず死があるという事。だからこそ自分が亡くなる時、その人と別れる時に「この人と出会えて良かった」という思いを持つ事が出来なかったら、出会いから別れまでの時間が時に惨めなものになります。

いずれにしても私たちの青春期というのはあっという間に過ぎていくという事を申し上げたい訳であります。

法人会創設時に話を戻します。戦後我が国、日本は焦土と化した郷里のどん底の中から、この国を建て直し、僅か数十年で驚異的な経済復興を遂げました。世界の大国に伸し上がったこの日本の歴史は、極めて優秀である我が国の国民が成し遂げた歴史に残る主権国家回復であり、国家としての進化であったのだろうと思います。この経済の目覚しい発展は大財閥や大企業の復活だけではなく、取り分け日本の9割以上を占める中小企業の活力なしではなり得なかった訳であります。

法人会もこの戦後の焼け野原の中から国家運営の骨格をなす税収をどのようにして挙げようか国民の中から立ち上がったものでありました。税金はいわば社会の連帯感に他なりません。自らの食べ物すら手に入らない急迫に迫られていた時、自分を簡単に生かしてはくれない公の為に自分たちは何が出来るか、そう考えて公に尽くした訳であります。今、自分にそれが出来るか自問自答すれば、そんなことは到底出来なかったであろうという事は容易に想像がつきます。

「納税道義の高揚・税知識の普及啓蒙」という極めて崇高な理念を、敗戦屈辱を味わい家族と別れ途方に暮れ、何もかも失いマイナスからスタートを切った当時の日本人にどう植えつけたのか、今更ながら法人会という組織の偉大さに敬服する訳であります。民心の安定か国家骨格の形成か、その優先順位を決める判断は困難を極めた事であっただろうと思います。

今日、税を納める事は勿論義務でありますが、税を納められる権利でもある訳でございます。だからこそ我々は税の使途に興味を持つべきでありますし、税を納める不公平感を無くさなければなりません。綱紀粛正が叫ばれております。政治の方針や目論見、政治家、役人の乱れを正して厳格にする事、私欲に走った政治家や出来の悪い不良役人の襟を正す事が求められている。混沌、混濁、混迷を極めているこの時代、やはり不満はエネルギーになるが不安はエネルギーになりません。税制の仕組みもまた然りであります。人の何倍も努力し寝る間も惜しんで身を粉にして働いた。人が出来ない我慢も辛抱し抜いて耐え抜いてきた結果儲かった。しかし、税金でガッポリと持っていかれた。これでは経営者のモチベーションは上がりません。

近年、コンプライアンスの問題も何かと取り上げられていますが、もし我々が本当に税のオピニオンリーダーであるならば、遵守すべき法令を中小企業の観点からきちんと整備していく事が大事であろうし、時の立法府に我々が提案をしていくという事も大事な作業になってくるのではないかと思います。税はただ集めれば良いというものではありません。その使途によって国家としてのレベルも決まってくるのだろうと思います。

現在、単純に国内の企業数からすれば99.7%が中小企業であると言われています。日本の雇用の創出は7割以上、我々、中小企業が支えている訳であります。従って、中小企業の発展なくして我が国の将来に力強い展望を見出すことは出来ない訳であります。未来を担う若い青年実業家が躍動出来る将来にするため、我々が今後も手を携えてその布石を打っていかなければならないと思います。日頃の活動の成果が各々の事業にどういう形になって具現化し、繁栄に結びつける事が出来るのか、今、法人会青年部会としての真価が問われています。未だ我々は青年なのでありますから、難しい問題でも一度決断したならば必ずやり遂げるという青年らしさが必要であろうと思います。

幕末の英雄、吉田松陰は下田沖に停泊していた黒船ペリー提督にアメリカ国へ連れて行けと嘆願します。時の幕府に囚われの身となり、松陰は安政の大獄へと市中引き回しのうえ送られます。江戸に入り品川の泉岳寺前で松蔭は駕籠を止めさせました。彼は赤穂四十七士に自らをオーバーラップさせ、この様な歌を詠んだそうです。 『かくすれば かくなるものと知りながら やむにやまれぬ大和魂』

法を犯せば、このような身になるんだ。しかし、自分の正義心を抑えることは出来なかった。悔やんでいない、ときっと言い聞かせたのであろうと思います。日本の英雄は沢山おりますが、私は野口英世博士を尊敬しております。極貧の農家に生まれた野口博士は幼少の頃、囲炉裏に落ちて手の指がくっつくような大火傷を負ったのは、良くご存知の事と思います。彼はその囲炉裏の灰で文字を書き勉強したそうであります。そして梅毒スピロヘータの純粋培養を成功に修めるため渡米を決意致します。自分の生家の大黒柱に「志を得ざらば再び此の地を踏まず」と刻んで米国に渡りました。その実験に成功した頃、お母様のシカさんから「帰ってきてくだされ、帰ってきてくだされ」という手紙が届き、それに絆され彼は郷里に戻ります。戻った野口博士は、今度はこういう言葉を残したそうです。「Honesty is the best policy(正直は最良の策である)」 これは欧州の古い格言だそうであります。

現在、世の中の流れは官から民へと移行しています。私はこんな時にこそ、官民の腹を割った率直な意見交換が必要であろうと思います。我々も法人会活動を進めるに当たって、諸政策を実現していく上で行政との連携は必要不可欠であります。現在、新公益法人制度改革が進行中でありますが、そもそもこの制度改革とは公務員の天下りのインチキな仕組みが国内に蔓延した事から始まっております。役人が都合良く安住の地を作り何時まで経っても金を引っ張れるシステムを作っている。天下り先の法人への支出は年間12兆6千億円だそうであります。年金・保険・雇用保険等々、支出の幅も広い。こんなものは止めさせなければならない。挙句の果て、渡りにより我々中小企業では考えられないような高額な退職金を何度となく受け取っていく。「ふざけるな!」と言いたい。いわば「天下り根絶」が公務員制度改革そのものであろうかと思います。国家の仕組みも「官僚丸投げ」から健全なる政治主導体制に切り替えると現与党は言っております。百年に一度の経済危機と言われますが、百年に一度の危機であれば百年に一度の手立てを施さなければならない訳であります。そんなご時世に公務員の給与カットが出来ない、それどころか労働組合は賃上げを要求する。天下りの質の悪い役人が渡りをし、私腹を肥やす。疑問を感ずるのは私だけではないと思います。私は民間の常識が通用しない役人には今こそ厳正なる信賞必罰が必要であろうと思います。

翻って我が法人会においても、まさに見直していかなければならない問題が山積しています。このままで本当に法人会が良くなるのか。我々が誇りに思える魅力的な共通の砦を作る事が出来るのか。この新公益法人制度改革を機に、将来を担う若い我々はより真剣に思考していかなければならない。問題は「危機認識」の温度差が顕著な事。それは官僚的発想に嵌った事務方上層部による閉塞的な運営体制が起因していたと思われます。癌があれば治療し、治癒しなければ切り取る事も必要であります。叙勲を目前にした大先輩方にそれを期待するのは大変酷な事であります。我々が手をかざし、然るべき所に訴求していく事、そして一日も早く情報を供給する風通しの良い組織へと変貌を遂げなければならない訳であります。100万人の会員全員が現状の危機認識を正しく共有し、そこから抜け出していく、そのための方略を正確な情報の中で見出し、実に繋がる活動を展開していく事が肝要です。組織の上層部に居ながら役所の手先の様な動きしか出来ない人間や、自分の都合を優先させコンセンサスを得ることなく思惑通りの運営を目論んでいる一部の事務方トップに丸投げしている場合ではないと思います。私たちは強いアイデンティティを持って自らの信念に従って目標を立て、自らストーリーを書き、自ら演じていかなければならない。事務方が書いたシナリオ通り踊るピエロではないのです。私達の思いを彼らの手を借りて具現化していく事なのです。

いつの世も、世の中は若い力によって変えられていきます。ビル・クリントンは46歳、「change!」を謳った黒人オバマは47歳で米国の大統領に就任しました。そして、アメリカ合衆国第35代大統領のジョン・F・ケネディは43歳の時でありました。彼は大統領就任の時の演説でこういう名言を残しています。「アメリカ合衆国が何をしてくれるか問い給うな。我が愛する母国アメリカ国に何が出来るか問いたもえ」と。我々も法人会に対して何が出来るか真剣に議論をしていかなければならないだろうと思います。事に当たって不倶戴天の敵は自らの志に欠くる卑屈未練な精神と、恥ずべき事を知らない生き方そのものである事を若い我々は特に感じ取らなければいけません。

話は変わりますが、平成9年9月16日全法連第80回理事会において、青年部会のあり方(指針)というものが決議されました。内容は青年部会かくあるべしと謳われたものであります。これを現在、張会長を始めとする執行部の皆様方に抜本的な見直しを行って戴いております。その文中を読むと「次代を担う経営者としての資質の向上を図る」とか、「次代を担う人材育成の見地から」や「会活動推進のための担い手」等々の表現がございます。確かに青年部会を運営する意味合いとすれば間違いではない筈です。しかし、私たちは現役の経営者及び経営幹部として活躍している青年であり、40歳の不惑を過ぎたら、明治以前でしたら大久保彦左衛門です。50歳の定年が近くなったら老生かもしれません。あっという間に人生が終わってしまう訳です。従って、「町の掃除だ!力仕事だ!さぁ、青年部会の出番だ!」というのも間違いではないけれども、求められた通りの事や言われた通りの事だけやっていたのでは詰まらないのです。自ら決めて自ら動く、周りを巻き込む中心となるというレベルに昇華して戴きたいものだと思います。単なる旗本八万騎であれば親の丸抱えで飯を食べさせて貰い言われた通り動けば良い訳です。しかし、それでは詰まらない。

この青年部会のあり方では、次のように書かれています。「7.親会役員等への就任による法人会運営への参画=法人会のより一層の充実に資するため、積極的に理事、委員会委員、支部役員に就任し法人会運営に参画する。なお、親会については上記役員等の登用に配意するほか、青年部会卒業者についても引き続き法人会とのつながりを保持し会活動の充実に資するため、できるだけその処遇に配意する。」とあります。青年部会長は親会の役員に引き上げて下さい。卒業した人も親会の役員としてどうか配意願います、と謳われています。また、「8.定款および組織上の位置付け=単位会の定款上、青年部会の設立根拠となる「部会規定」を設けるとともに、組織上の位置付けとしては委員会と同様に理事会に直属する組織とする。」とあり、即ち各委員会の委員長と青年部会長は同列である事が謳われている訳であります。然るに我々の立場は法人会発展にとって必要不可欠な重要な位置を占めていると言えます。法人会の歴史について少し触れると、昭和21年11月12日にこの東北、宮城県は石巻法人会が第1号の法人会として設立致しました。その8年後、昭和29年10月22日に全国法人会総連合が設立されました。当時の加盟数は220法人会、加盟店・社は10万5千社であったそうです。11年後の昭和40年に東京の品川で初めての青年部会が誕生します。

昭和62年9月6日宮城県仙台市におきまして、全国青年の集いがスタート致しました。因みにこの年、法人会会員数が100万社を突破しております。平成7年には132万社のピークを迎えます。諸先輩方が築いてこられた歴史的伝承を大切にしなければ組織というものは内面から崩壊します。しかし、時代の変化とともに正々堂々と新しい政策を貫くことが無ければ組織はまた萎縮致します。我々は時に重鎮と謂われる大先輩にも「うん」と頷かせるだけの説得力ある実行姿勢が求められています。軽い言動の抑制は必要だと思います。しかし、重要な問題点を声高に問題提起出来ないのは青年らしくないと思います。要するに新たな改革や事業を起こそうとする時、腰抜けであってはならない。本気で自分たちの組織を活性化したい、魅力ある組織にしたい、やって良かったと思えるような組織にしたいと思うのであれば日頃からその動向をしっかりと注視して戴いて、問題提起するタイミングを虎視眈々と見ていく事が肝要と思われます。そして、法人会創立の理念「納税道義の高揚・税知識の普及啓蒙」という原点に立ち返り、それを支える若手として情熱溢れる心を喚起して戴きたい。そしてこの会をもっと魅力あるものにして戴きたい。やってきて良かったという達成感をひとつでも多く味わって戴きたい訳であります。新鮮な考え方、租税教育事業を始めとする新たな事業を大いに注入をして下さい。若い頃、大先輩から「そんなことは駄目だ!」と頭ごなしに抑えられてしまうと、もう一生それが出来ないかのように人間は思ってしまう。「モンデリング現象」というそうです。アメリカの或る学者は大きな水槽を用意してそこに海水を一杯入れたそうです。真ん中にガラスの仕切り板を入れた。片側には獰猛なカマスを入れ、もう片側にはカマスの餌となる小魚を沢山入れた。カマスは当然その小魚を食べようとして何度も何度も小魚の方に向かっていく。しかし真ん中のガラスに阻まれカマスは何時になっても小魚に到達しない。いずれカマスは水槽の下に潜りじっとしたまま動かなくなってしまった。タイミングを見て博士はその真ん中のガラスを開けた。小魚はそのカマスの周りを悠々と泳いでいるが、カマスは小魚を食べようとしなかった。象の例もあります。小さい頃に足輪の鎖で楔につながれ自分の動く行動半径が決められる。何時まで経っても自分は逃げられないと思い込み、大きな象に成長してエイっと足を蹴れば鎖が切れてしまうにも関わらず自分はここからは出られない、となってしまう。私たちはそこに陥ってはいけないと思います。

米沢藩の藩主に上杉鷹山という方がおりました。この方が残した言葉で「為せば成る 為さねば成らぬ何事も 成らぬは人の為さぬなりけり」というものがあります。

先日、東京の或る法人会の研修会で伺ったことですが、これはジョン・F・ケネディの座右の銘として彼は亡くなるまでこの言葉を多用したそうです。ケネディは世界中で最も尊敬出来る政治家は上杉鷹山だと答えていたそうです。これも驚く話であります。

法人会の会員数について正確な数字を申し上げますと、ピーク時は平成7年12月末で1,321,425社、直近の調査結果は平成21年の6月末でございました。この時には1,003,229社でした。この調査結果は6月ですが今は11月です。既にもしかしたら100万社を今日現在切っているかも知れません。4分の1減っております。青年部会におけるピーク時は平成8年3月でございました。46,851名、そして直近の平成21年9月には32,608名、減少数は14,243名です。青年部会も3割減ってます。会員増強について色々と言われますが、まずは中に居る現メンバーが躍動的に嬉々として動き、仲良く活動する事、その姿を見せる事が大切だと思います。誇りをもって事業に打ち込む姿を法人会の内外にしっかりと見せていく事、充実した時間を過ごしている事や達成感に満ちた笑顔を何時も披露する事、我々の仲間にならないと損だよという雰囲気を醸し出す事、このような部分に目を向けた動きをする事が重要な事だと思います。法人会に只「入りませんか!入りませんか!」と言って入ったとしても中々続かない理由はこうした点にあるのではないかと思います。また、「どういう会なの?」という質問については、少々回りくどいですが「納税道義の高揚・税知識の普及啓蒙」を御旗に掲げた経済団体の説明から入り、卒業する時に友情という名の財産が手に入るという、先程お話を申し上げた説明では如何でしょうか。「メリットは何ですか?」と聞かれた時、税務署のお目こぼしですなどと絶対に言ってはいけません。メリットは税や経営の勉強から申告に関する事まで、予め紙にプリントして渡した方が良いと思います。それらを逐一言っても私みたいなほら吹きが言うと誰も信用してくれません。ですから、必ず紙にしておく。ただ、自らの熱意を持って口で伝えなければならない事があります。それは、入会する一番のメリットとは何なのかを伝える事であり、地域の同世代の同じような悩みを抱えている立場の人達と知り合え手を組める事、時に事業の繋がりになり友人として心の繋がりも持てるようになる、生涯に渡る友情が芽生える事があるんだよ、と現役の人が熱心に伝える事が大切ではないかと思います。

ここで、公益化の問題について若干触れたいと思います。これは長い時間を費やし先輩方が討議を重ねて来られた大変重要な課題であり、私ごときが僅か数分でこれを論じるなど本当に僭越至極でございます。しかし、全国を回らせて戴き青年部会の皆さんの意見がどの辺に集約されているのか、という実情について少し触れてみます。今や公益化ありきの話があらゆる事の前提条件になっていますが、私たちは今一度、何の為の公益化なのかコンセプトを確認する必要を感じています。大方の意見の結論は、“難しい問題”という所で話が終わります。その侭なのです。この侭では法人会そのものが雲散霧消してしまうと危惧しています。中には発展的解消も視野に入れるべきという話さえ出てくる、私も尤もな事だと思います。となれば、この問題は本当に難しい訳ですから、シンプルに捉えなければいけません。2つポイントがあると思います。ひとつはこの改革により我々は何を守るべきなのかを明確にする。ひとつはこの組織の本来の目的は何なのか確認をする。この2つが重要だと思います。法人会は“税に特化した組織”との肩書きを外した時、その使命が終わります。だからこそ、公益化に伴い小手先のあまり手の掛からない改革を目指すよりは、ここは苦労してでも抜本的な大改革を余儀なくされているんだ、という認識を持つべきです。当局との強い関係を維持しつつも、当局の単なるひも付きにならぬよう私達中小企業者にとって魅力ある組織となる様、大いに足元を見直していく必要があります。場当たり的なやり方ばかりでは、この難局を乗り越えることは出来ません。

1970年代、アフリカとアジアのどちらがこれから伸びるだろうかという時に、欧米諸国では資源のあるアフリカだという説が出た。しかし、今ではもう歴然とした差がついています。欧州の人はアフリカの人達にパンを恵みました。日本人はアジアの人達に水を飲むための井戸の掘り方を教え、パンを作るための小麦粉の蒔き方、実の採取の仕方、そしてパンの焼き方を教えた訳であります。その違いが今、顕著に出ているのだろうと思います。確かに公益化の問題は重要なことでありますが、目先の事に囚われて場当たり的な一番簡単なやり方でこの難局を乗り越えようとすると、そのやり方は将来の布石になるかどうか、もうお判りの事と思います。青年部会として我々は今一度、その辺りを思考して行かねばなりません。

続いて、租税教育について触れます。我が会は公益法人化の道を選択致しました。それを機に私たちは創設の理念を再考し、租税教育活動を軸足に据える大きな決断を致しました。現在、我々の同胞は全国に442の組織を持って活動しております。その442会のうち370会において、それぞれ特徴のある租税教育事業に勤しんで戴いております。僅か数年の間にこれだけの成果が出せる同志の皆様のお力添えには、只々感謝を申し上げる次第でございます。租税教育全国一斉行動元年とも言われる昨年11月の長崎大会では、半数の221会を目標にしました。続く岩手大会におきましては7割の300会を目標に掲げ、両年ともこの目標を大きくクリア致しました。高い席からではございますが、皆様方のご努力とご尽力に衷心より感謝を申し上げたいと存じます。本当に有り難うございます。法人会としてやるべき事業は租税教育ばかりではございません。しかし、我々青年部会では政策の御旗は鮮明にする方が効果的との考え方から租税教育一本に絞りました。大橋会長があらゆる場面でこう言って下さっております。「今や我が法人会の代表的な事業は租税教育である。」 色々な場で会長からこのようなお話を戴く度に「やって来て良かった。」と思う訳であります。この租税教育事業をどう進めれば良いのか方程式はありません。こうあるべきだという囲い込みもしないほうが良いと思います。ただ、どのような活動スタイルがあるのか、その実例をあらゆる形をもってお示しすることは、私達の大事な作業になると思います。その中で、それぞれの会が特徴あるやり方を見付けて戴ければ良いと思います。ポイントは3つあると思います。

一つ目は「なぜ租税教育活動をやるのか」、二つ目は「何のためになるのか」、三つ目は「それがどのような意味を持ち、どのような効果を得られるのか」を明確にする事です。

「なぜ租税教育活動をやるのか」については、私達は税に特化したオピニオンリーダーとして、創設時の理念に従った行動を通じて自分達の会社を含めた地域や国家に貢献していく団体であるから、であります。

この活動が「何のためになるのか」については、これからの時代を担う子供達に対し単に国民としての義務という漠然としたものではなく、“どうして税が必要なのか。税が無い社会だったらどうなるのか。税が自分達の教育向上、安心して住める社会、人間らしい営みにどれだけ必要なのか”それらを地域性や特徴を盛り込んで分かり易く租借しながら教えて戴く。子供達の税に対する認識を高める事は勿論でありますが、同時に教える我々も勉強が出来る。

「それがどのような意味を持ち、どのような効果を得られるのか」については、沢山ございます。関係者の納税意識が高まる事は勿論、法人会の活性化にも繋がります。また、認知度の低い法人会を世の中に広くPRする事が出来ます。国家運営の一助となる活動を通じて経営者、経営幹部としての誇りが身に付く。折々の事業に達成感を味わう事が出来、経営にも自信が付いてくる。我が会の創立趣旨に最も相応しい活動として意義ある業績を残せる。それは何か。単に物を残すだけでなく、将来を担う人を育て無限の可能性を残せるという事であります。色々な組織を巻き込んで下さい。学校、PTA、教育関係、教育委員会、市区町村の行政および税関連の団体は勿論、あらゆる経済団体、また共同で事業を行うのも結構だと思います。

法人会にあっては親会との共催、女性部会との共催は勿論、社会貢献委員会などという組織があれば、そこと一緒にやるのも大いに結構でしょう。外に目を向ければ、税理士会もあれば租推協もあります。我々が主体となって色々な所と手を組み共同事業をする事も大きな効果を得られる事になります。

そしてマスコミの活用。プレスリリースを出して戴き関係機関にお知らせをする。新聞、タウン誌、業界誌、自治体の広報誌は勿論、テレビ、ケーブルテレビ、ラジオ、影響力のある鉄道やバスの駅に看板、チラシ、ポスターを貼らせて貰う。また皆さんの会社の社内報に至るまで、この法人会活動をどうか一緒になって展開して戴きたい。

それと、租税教育活動表彰におけるプレゼンテーションでは、昨日、大牟田法人会が見事、最優秀賞を獲得されました。昨年の第1回目は徳島法人会の津川部会長による弁舌爽やかなお話で、勿論活動の内容も素晴らしく最優秀賞を獲得された。

しかし、我々は順位を付けるためにプレゼンをするのが本来の目的ではありません。お互いどの事業を世の中に広くPRしたら良いか、そしてどの事業に興味を持ち自分達の地域に持って帰る事が出来るか、そういう事の評価と捉えて戴ければありがたいと思います。従いまして、活動が成熟していく中で、年々この評価の基準も変えるべきだと思います。今回は理解度、公益性、参考度、周知度、継続性の5項目、これも点数の配分を細かく付けて皆様方に採点して戴きました。これらも何のためにやっているのか理解しつつ進めていく必要があります。

「翻訳は解釈である」という言葉があります。それは自分がその人生の中で様々な経験をして来て身に付けた理解力によって、当事者が何を言わんとしているのかを見抜くことでございます。自分の色を失わず、青年は多くの経験を積み上げることが大切だと思います。

昭和天皇が昭和21年の年初の歌会始めで、こういう歌を残されております。 「ふりつもる み雪にたへていろかへぬ 松そをゝしき人もかくあれ」敗戦に打ちひしがれた国民に自分達らしさを失わずに国家再建に共に立ち上がりましょうと歌ったものであります。大事なのは自分達らしさを失わない事なのです。地域性やメンバーの人柄などが反映された、特異性のある租税教育事業を今後も展開して戴きたいと思います。「人 城を頼らば 城 人を捨てん」 信長の言葉です。堅固な城に安心して無為無策で安穏とした生活を続け、心に歪みが生じると落城の憂き目を見るぞと戒めた言葉です。この組織に身を置き、居心地が良くて何時まで経っても後進にバトンを渡せないような青年部会にしないで戴きたい。主役は一人でも多く作って戴く、スポットライトは一人でも多くの人に当てて戴くというのが青年部会だろうと思います。

ここ岩手県盛岡市は昔、奥羽の国と言われたそうですが、この奥羽の国に或るお城がありまして殿様のお世継ぎの話が出ました。家臣達は殿のお世継ぎに長男と次男がおり通常は長男ですが、皆一様に次男が良いと言っておりました。そこで殿はその家老、家臣達を集め、御前会議を開きます。兄弟二人を自分の目の前に置き、こういう質問をしました。「お前達、今一番何が欲しいか所望してみろ」と言うと、次男は「私は殿様の隣にある文献でもっと勉強がしとうございます。政を営むためにはもっと勉強が必要であります。」と答えると、家臣達は一様に「やっぱり次男だ」と言ったそうです。何時までもモジモジしている長男に、殿は「お前は何を所望するのだ」と質問を投げかけると、長男は「私は殿様のお膝元にあるお菓子が欲しゅうございます。出来ればお城の中にある全てのお菓子を私に戴けませんか。」 これを聞いた家臣達は「やっぱり長男は駄目だ」となったが、殿様は長男に「なぜ欲しいのだ」と質問を続けると、長男はすっと立ち上がり天守閣から外を見て指を指しながら「殿様ご覧下さい。この城を守るために額に汗して一生懸命働いている民、百姓が居ります。あの民、百姓達に見た事も無いであろうこの菓子を私は持って行き配ってやりたい。」 勿論経営を司る人というのは才覚に長けていなければいけませんが、人の痛みや情が分かる人でなければなりません。しかし、どちらを優先させるのかという時、皆さんはどちらの人を選ぶでしょうか。

話を戻しますが、私もこうして活動を振り返りますと仲間の存在の有り難さに胸が熱くなります。人はどんな仲間に出会ってどういう一時を過ごしたか、人はどうやって金を手に入れ、どういう事に費やしたか、たった一度しかない青年期の貴重な時間を何のために使ったか、そこでどれだけやり甲斐を感じたか、どれだけ張り合いを感じられたか、そしてどれだけの達成感を味わえたか、これらの総和によって青年実業家、青年経営幹部としての人生が決まっていくものだと思います。「人生は短い」それは言い古された言葉であります。しかし、その短いはずの人生もムザムザ低迷しつつ歩もうものなら勿体ないくらい長いものになってしまいます。竜宮城での浦島太郎ほどでなくても、やはり老いも忘れるほど張りのある人生を送っていきたいものだと思います。毎日が健康で忙しくあっという間に時が過ぎていく。たまに自分の人生を振り返ってみると進歩成長した自分を確認出来る、周りには温かい仲間がいる、愛する家族がいる、寂しくない。そんな人生を歩んで行ければ最高です。

生涯六十数回に渡って真剣勝負をし、負けた事が無い天下無敵の二刀流を完成させた天才、宮本武蔵はこういう言葉を残しました。「千里の道も一足ずつなり」 天才が残した言葉は日頃の努力だという訳です。

本日は青年部会運営の指針、法人会の存在意義と租税教育というテーマを戴き、拙い講演をお聴き戴きました。時間も近付いて来ているようでございますので、ご参集の全国442会の若きリーダーの皆様に最後に一言お伝えして締めたいと思います。

人は行動に移る時、その目的が正しいか否かだけでは動きません。彼らをまとめるリーダーのその人柄に惚れ、その人となりに魅力を感じ、その言動や姿勢に心を打たれて、行動を同じくするものであります。変革期にある今こそ、それぞれの部会長が地域の代表者に相応しくご自分らしいリーダーシップを発揮して戴き、少々難問があっても進むべき道を明確に示しながら、オリジナリティ溢れる青年部会を作り上げて戴きたいと存じます。

元より全法連青連協にありましても、張会長は気宇の大きいバランス感覚の優れた立派なリーダーです。皆様と共に法人会発展に向けまして邁進して下さるものと信じております。張会長を始め、会務の村木副会長そして皆様の代表である11名の全青連副会長にもどうかエールをお送り戴きます事を、お願いを申し上げまして講演を終わりたいと思います。ご清聴有り難うございました。


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基調講演講師プロフィール

氏名 田口 典彦(たぐち のりひこ)
生年月日 昭和32年8月15日
財団法人 全国法人会総連合 青年部会連絡協議会 顧問・第10代会長(前会長)
社団法人 東京法人会連合会 青年部会連絡協議会 第11代会長
公益社団法人 向島法人会青年部会顧問
株式会社 ジェイズホールディングス 代表取締役社長
株式会社 日本運輸機構 代表取締役社長
株式会社 ジャパンロジスティクス 代表取締役社長
株式会社 ジェイピーコーポレーション 代表取締役社長
学校法人 守屋育英学園 関東第一高等学校 理事
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参考資料

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財団法人全国法人会総連合 青年部会連絡協議会における
「田口典彦様」の足跡及びご挨拶記録
(平成23年4月1日より公益財団法人全国法人会総連合と名称変更)
平成17年度
7月15日(金) 平成17年度 定時連絡協議会にて、全法連青連協副会長就任(任期2年)
11月18日(金) 第19回 法人会全国青年の集い 石川大会開催
平成18年度
6月27日(火) 平成18年度 定時連絡協議会開催
10月20日(金) 第20回 法人会全国青年の集い 埼玉大会開催
平成19年度
6月29日(金) 平成19年度 定時連絡協議会にて、全法連青連協会長に就任
就任ご挨拶(別紙 NO 1)
11月8日(木) 青連協第2回連絡協議会にてご挨拶(別紙 NO 2)
11月9日(金) 第21回 法人会全国青年の集い 愛媛大会開催
大会式典にてご挨拶(別紙 NO 3)
平成20年度
6月27日(金) 平成20年度 定時連絡協議会開催
会長ご挨拶(NO 4)
9月19日(金) 青連協役員会にてご挨拶(別紙 NO 5)
11月21日(金) 第22回 法人会全国青年の集い 長崎大会開催
部会長サミット第2部・円卓会議にてご挨拶(別紙 NO 6)
大会式典にてご挨拶(別紙 NO 7)
1月30日(水) 青連協役員会にてご挨拶(別紙 NO 8)
平成21年度
5月22日(木) 青連協役員会にてご挨拶(別紙 NO 9)
7月3日(金) 平成21年度 定時連絡協議会にて、全法連青連協顧問に就任
会長ご挨拶(別紙 NO 10)
11月6日(金) 第23回 法人会全国青年の集い 岩手大会開催
部会長サミットにて基調講演
平成22年度
6月10日(木) 平成22年度 定時連絡協議会開催
10月15日(金) 第24回 法人会全国青年の集い とちぎ大会開催
平成23年度
6月10日(金) 平成23年度 定時連絡協議会にて、全法連青連協顧問を退任
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